第3回は、水中プロテクターとステー。
水中プロテクターの右側はもはや原形をとどめていないほどの改良?です(^_^;)
※でもスーパーXで接着しているので、いざというときは元に戻せます。
図1、水中プロテクター(水中カメラハウジング)(前側) (左クリックで拡大)
改良-1:レバー滑り止め
冬季は5mmミトンなので、レバーが滑って操作ができません。
レバーに、ナベタッピング 2x4を浅くねじ込んで滑り止めの突起にしています。
改良-2:前グリップホールド向上(厚み増し)
グリップの厚みが無いので、前後に足しています。
前は滑り止めを兼ねて塩ビの水道ホースを加工して接着。
(ローソクであぶって柔らかくして下のグリップの形状に合わせました)
後は硬質スポンジを接着しています。
改良-3:中指ストッパー
グリップの前側には、中指が上に滑らない様に、中指ストッパーを設けました。
グリップの厚さ増しと中指ストッパー、(後ろにある)親指ストッパーで
片手持ち+片手撮りが可能になりました。
※接着は、困ったときの「スーパーX」です。黒がお勧めです。
図2、水中プロテクター(水中カメラハウジング)(後ろ側) (左クリックで拡大)
改良-4:親指ストッパー
オリジナルの親指ストッパー?は突起が小さくで浅いため親指の滑り止めには今一。
両手で水中プロテクターを持って写すことを前提としているからでしょうか。
親指が右側へ滑らない様にステンレスの板(計量スプーン)を加工して突起を高くした
親指ストッパーを作りました。
接着はスーパーXで、力が掛かる部分なので数年に1回張り替える必要があります。
突起部の輪はズレ止めのチューブを薄く切ったリングで、真鍮針金で止めてあります。
改良-5:後グリップホールド向上(厚み増し)
硬質スポンジを手に合わせてカットして張っています。
表面には滑り止めとしてスーパーXを塗っています。
蓋を開いたときに、ポート側の突起に当たらない様に切欠きを入れてあります。
改良-6:Fn1キーの誤押し防止バー
Fn1キーと同じ高さでステンレス針金でガードバーを設置。
詳細は図3で
改良-7:モニター拡大鏡の遮光+ガタツキ防止スポンジ
モニター拡大鏡を取り付けたときの隙間から光が入らないためと、ガタツキ防止に
スポンジをレール周りに張っています。
図3、親指ストッパー、Fn1キー誤押し防止バー (左クリックで拡大)
「親指ストッパーとFn1キー誤押し防止バー」の拡大図です。
図4、グリップの追加(前後)と親指・中指ストッパー (左クリックで拡大)
「グリップの追加(前後)と親指・中指ストッパー」の拡大図です。
図5、5mmミトンで水中プロテクターを片手で持った状態。 (左クリックで拡大)
親指・中指ストッパーでカメラハウジングが下に落ちることが無いので
力を込めてグリップを握ら無くてもよいので、片手撮り時でもシャッター押し時のぶれが
小さくなります。
オーバーハングの壁などで左手でホールドするときなどで右手の片手撮りになるときは
シャッターチャンスが増えます。
又、片手でカメラをホールドできるので、泳いでいる魚も一緒に泳ぎながら追尾しての
横からのビデオ撮影も可能になりました。
R1メモ
上の写真は左手でカメラを持って写していますが、沢山のブレ写真の中の1枚。
カメラは非対称でバリアフリーの優しい機器ではありませんでした・・・
図6、カメラと水中プロテクターの光軸合わせ (左クリックで拡大)
改良-8:カメラと水中プロテクターの光軸合わせ
カメラと水中プロテクターの光軸がずれていると、高倍率のマクロ撮影時に色収差や
歪みが出たり、蹴られが上下左右に不均一に出ます。
このプロテクターは蹴られが左に寄っていたので、左側のカメラホールドゴムを
薄いものに変えて調整しています。
プラスチック製の水中プロテクターなので成形精度は求める方に無理があるかも。
改良-9:ハウジングのふたを閉めたときのガタ調整
蓋を閉めたときのガタ付が大きいのでアルミテープを張ってガタを小さくした。
水中でハウジングに力が掛かり、Oリングが摺動すると水没の危険が高まるので修正。
R1メモ
XZ-2用の水中プロテクター PT-054 は問題ありありの製品です。
Oリングの溝が大きすぎて(設計ミス?)初期の赤いOリングは潰れ代が小さく水深の
浅い所では2回僅かな水没(シリカゲルが濡れる程度で助かった)。
そのためかリコールで径の太い黒いOリング(3.5から4mmに変更)に交換になりました。
(リコール前はOリングの後ろ側にOリング溝の形状に合わせた0.8mmのバックプレート
を作って挿入し、Oリングの潰れ代を大きくして使用していました)
ハウジングの成形も質が悪く、合わせ目の隙間が大きくて間隔が反っています。
そのためか、Oリング部の砂汚れが、PT-050,PT-037より大きい。
※XZ-1のPT-050,SP-560UZのPT-037、フジF30も隙間が小さく間隔も均一で大きな
ガタ付も無しでした。
図7、カメラステー (左クリックで拡大)
水中プロテクターのステーは、市販品(赤い部分のL型)のアルミ製ステーをベースに
ライトや付属品を取り付けるためと補強に、加工しやすい穴あきのステンレス板を加工
して取り付けています。
1)吊り輪
水中カメラを船に引き上げてもらうときに使います。
そのとき、輪を開いた状態にするために腰を持たせる構造にしています。
・外側は、金魚のエアーホース
・中は2重構造で
a,腰を出すため(曲げても戻らない)、0.5mmのステンレス針金を2本通しています。
b,ステンレス針金の根元は金属疲労で切れることがあるので、切れたときの
落下防止用にナイロン製の糸を2本入れて緩く張ってあります。
水中では上にあると邪魔なので横に倒しています(戻りません)
2)水中カメラのコントロールリングエクステンション
水中プロテクターの左側にステーのグリップがあると、グリップが邪魔になって
コントロールリングのダイヤルが回せません。
グリップを握ったままでもコントロールリングダイヤルが回せるようにエクステンション
を取り付けました。(図8)
紙パックの蓋、わさびチューブの蓋、4mmのねじの回転軸、2mmステンレス針金の
軸受けで構成されています。
ダイヤル部の切欠きは、100均の1穴パンチで開けています。
3)3Dアダプターホルダー
100均の温度計の裏蓋を使用。
この温度計は使い道が広く、透明なレンズ状の蓋はライトの拡散レンズなどにも使用
しています。
詳細は別回で掲載します。
4)マクロ撮影時のステー(グリップ)
マクロ撮影時はマクロレンズの先端と同じ位置にせり出した専用のグリップを使います。
マクロ用グリップの先端を左手の指先で握って小指側の面を下の岩などに押し付ける
と、レンズ先端のブレを小さくできます。
又、2倍マクロ撮影時にカメラの前後移動で行う手動ピント合わせも左手の小指を下の
岩などに押し付けて手の甲の曲げ加減でミリ単位以下の調整を行うことが出来ます。
これには別回で出てくる、モニターの拡大鏡(カメラ用の老眼鏡(^_^;))が必須です。
(体長3-5mmのホテイウオの稚魚の目にピントを合わせるのには欠かせません)
5)3Dアダプターの平行支持バー
着脱式の3Dアダプターをカメラと平行に保つためにこのバーに合わせて装着すると
平行が出ます。
R1メモ
このステーやライトのYSホルダーもどきを作るために、作業台・万力・大ハンマー
タップセットなどの工具を買いました。材料費より工具の方が高かった(涙
図8、コントロールリング・ダイヤルの操作 (左クリックで拡大)
左手でグリップを握ったままコントロールリングダイヤルを回せます。
水中撮影機材の掲載予定。
掲載済み
第1回、水中撮影機材一式のパーツ紹介
第2回、水中撮影機材の撮影目的による形態変化(パーツ組み換え)。
第3回、水中プロテクターとステー
予定
第4回、内臓ストロボ拡散BOX
第5回、3Dアダプター
第6回、3Dマクロアダプター
第7回、マクロレンズ(クローズアップレンズ)
第8回、ライト関係
第9回、モニター拡大鏡
第10回、その他