3DマクロアダプターⅡ ホテイウオの稚魚専用
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第7回は、マクロレンズ(クローズアップレンズ)。
マクロレンズはジャンクレンズ(1眼用ズーム、OSAWA MC 85-300mm F5 MACRO)を解体
したレンズを使った自作レンズです。
前玉(f=200mm)を中倍率用の1段目、中玉(f=50mm)を2枚重ねの2段目とした構成です。
下は、製作時の記事で、自作クローズアップレンズの撮影倍率と画質が載っています。
新マクロレンズの製作 2012/03/02
http://r1rawd.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/20120301-2597.html
実際にカメラと組み合わせた撮影形態は下図のようになります。
マクロ撮影形態-1
1段目に、前玉(f=200mm)だけを使った撮影になります。
2段目のレンズは撮影範囲から外れているので写りません。
又開いたときには戻り防止のストッパーが掛かります。
マクロ撮影形態-2
1段目の前玉(f=200mm)に、中玉(f=約50mm)を重ねて2段重ねの撮影になります。
ストロボの拡散反射板をライトで押し下げてストロボ光をワーキングディスタンス(WD)
約50mm直前に落としています。
レンズ周りの白い部分は上から落ちるストロボ光をレンズ周りの空間に入れて拡散板
として使っています。 無いよりはまし?のレベルですが・・・
2段目の開閉機構には、下図のスタンドルーペを使っています。
元のレンズを外したレンズ枠に2段目のレンズを円形スペーサーで固定して2段目レンズにし、
側面の丸い穴が開いた部分を1段目レンズの固定枠にしています。
ヒンジの針金は鉄で錆びるので、2φステン針金に交換します。
2段目レンズを閉じたときのストッパーは、0.8mmステン(安全ピンを伸ばしたもの)を押さえ
バネに加工しています。
2段目レンズを開いたときは撮影中にカメラを動かしても戻らないように、戻り防止の突起
(ナット)に0.8mmステン金具が被さって外れないようになっています。
閉じるときは力を加えるとパチンと外れます。
R1メモ
マクロレンズの倍率、歪み、被写界深度を測ることのできるスケールを自作して使ってい
ます。
マクロレンズのテスト撮影は大きなバケツに水を張り、底にスケールを沈めて行っています。
ジャンクレンズを使うときは、空気中と水中での倍率が異なるのでバケツ撮影は必須です。
又、レンズの向きで周辺の歪みが変わるのでレンズの向きも評価しています。
高倍率のマクロ撮影には、自分の水中カメラシステムの被写界深度を把握していることが
重要です。
このf値ならこのくらいの被写界深度なので、目にピンを置くと前後どこまでボケない写真に
なるか? を把握していると絵作りに生かせます。
材料は、100均のスケール板とステンネジ(以前は100均に置いてありました)
斜めスケールはスケール板の端を切って作ります。
水中撮影機材の掲載予定。
掲載済み
第1回、水中撮影機材一式のパーツ紹介
第2回、水中撮影機材の撮影目的による形態変化(パーツ組み換え)。
第3回、水中プロテクターとステー
第4回、内臓ストロボ拡散BOX
第5回、3Dアダプター
第6回、3Dマクロアダプター
第7回、マクロレンズ(クローズアップレンズ)
予定
第8回、ライト関係
第9回、モニター拡大鏡
第10回、その他
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1/10のダイビングが時化で中止、翌日なら少し海況が回復するとのことで1/11に行って
きたのですが・・・
午前中はギリギリボートが出せる状態で入るがウネリが大きくマクロ系はほぼ全滅。
トドは出たのですが、知らせの鈴を聞いて見渡すがトドは行った後で姿なし。
昼食中に急に波が大きくなり防波堤を越波する状態、2本目は中止になりました。
新マクロレンズのテスト
1/10のダイビングが中止で暇を持て余したので、ジャンクレンズをこねくり回して
急遽作ったマクロレンズのぶっつけ本番のテストです。
現在使っている親亀・子亀の上に重ねる3枚目の孫亀レンズ(クローズアップレンズ)は
少し径が小さいので蹴られるのですが高倍率のf50mmぐらいの手持ちがこれしかな
かったのでテストだから良いや・と使ってみました。
予想通りに蹴られが大きいですが色収差もそんなに目立たないのでトリミングして使え
ばOKと言うことで良しとします。
被写界深度は卵の径ぐらいですが、これでホテイウオの稚魚を今年は大きく写せそう
です。
下の写真はオニカジカの卵で、加工なしのオリジナルです。(左クリックで拡大)
オニカジカの卵(1) 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
オニカジカの卵(色調整なし)の写真2枚で、いつもの3D・交差法です。
オニカジカの卵(2) 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
上の写真をトーンカーブで調整したものです。
ダンゴウオ(1) 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
先週見た茶色のダンゴウオがまだ居てくれました。
ダンゴウオ(2) 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
アクアキャットさんの癒し系スタッフ
チビ子、最近「撫でて・撫でて」のポーズを覚えたようです。
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今週もダイビングが終わってみれば、ほとんど3Dマクロで写していました。
肉眼では小さすぎてよく見えないものの「形が分かる」って楽しいですね。
ただシステムの仕様で解像度がいまいちですが、そこは3Dで見ると頭の中で解像度が
格段にアップ!
しばらく3Dマクロが続くかなー
ウミウシの卵 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
ベロ 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
目が綺麗!
クサウオの稚魚 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
シマシマー
昆布がウネリで揺れるので、2枚撮り3Dでは写せなかったシーンです。
クサウオの稚魚 (左クリックで拡大)
3Dマクロと通常マクロを比較するために写した写真。
縞模様の上に黒い点が見えています。3Dマクロにこの解像度が☆ー
クサウオの稚魚 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
グレーの子はどこがどうなのかよく分かりません
イトマキヒトデ 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
新しい世界が開くー
シワイカナゴの卵 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
よく見るともぬけの殻。 来年は孵化する前の卵を見ましょうね
貝の産卵? 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
貝が卵を産んでいるところ?
アツモリウオの幼魚 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
大きくなって動きが速くなっています。ピンボケばかり
アツモリウオの幼魚はそろそろ終わりの時期です。
アユカワウミコチョウ 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
今日の一番小さな子です。下は砂地で砂利ではありません
ミノウミウシ 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
ウミウシも動く被写体なので2枚撮り3Dでは写せなかったもの。
スギノハウミウシ 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
3Dで見ないとどんな形をしているのかよく分からないウミウシです。
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水中マクロ撮影用ミラー式3Dシステム・の製作
水中で3Dマクロを写すことのできる、3Dアダプターを作りました。
※マクロ用3Dシステムで写した写真です。
1、「水中マクロ撮影用ミラー式3Dシステム」~原理編
今使っている自作のミラー式3Dアダプター(図0)(ペンタックス3Dアダプタ式)は、
左右用のミラーを横に並べた横長の形です。
この方式は視差距離(ステレオベース)が約10cmと大きいため、XZ-2との組み合わせで
は中距離(約30cm)以上のワーキングディスタンスでないと、3Dが不自然になります。
このままクローズアップレンズと組み合わせてもステレオベースが大きくて3Dとして成り立
ちません。
ミラー式で何とかステレオベースを短くできないか?
そこで考えたのが、左右分離用のミラーユニットを横に並べている従来式に対して、ミラー
ユニットを縦にして並べて配置する方式で、この方法だと入光側のミラー間隔を小さくでき
ます。
名付けて、「潜望鏡式ミラータイプ3Dシステム」(図1~3)
図1は、横から見た光路。図2は上から見た光路です。
視差を得るために、上部のミラーを内側に少し回転させ、「右から見た画像」「左から見た
画像」のステレオペア画像を得ます。
この方式で、3Dアダプターのステレオベースは30mmと格段に小さくすることができ、
これでやっとクローズアップレンズと組み合わせて使うことのできる「マクロ用3Dシステム」
が出来ました。
でも、弱点もありました。
1)R/Lの画像が傾いてしまう(図3)。
(上部ミラーを内側に傾けているため、下部ミラーと平行にならないためです。)
このため、3D編集時に「写真の傾きを修整する」ひと手間が増えますが、「今まで写せ
なかった3Dマクロ写真が写せる」ことのメリットの方が大きい。
2)カメラの光軸と被写体との光軸にオフセット(図1)があるため、カメラで狙う位置が
ずれる。
これは慣れれば問題ないのですが・・・
2、製作編
製作過程の写真を写していなかったのでこの写真(図4)しかありませんが、仕組みは
分かると思います。
実機では、下部側のミラーは2枚に分けても平行に置くだけなので、大きなミラー1枚で
共用しています。
下部ミラーを1枚にしたことで写真の中央にできる黒い縦筋の幅が狭くなり、左右のクロス
トークが無くなりました。
上部ミラーは、原理のところではミラーを光軸に対して回転させていますが、実際にミラー
の回転機構を工作機も無いハンドメイドで作るのは無理なので、2枚のミラーで「バタフライ
式の角度調整機構」に変更しています。
R/Lミラーの接辺を回転軸にして裏側から押しねじを回すことにより角度調整が出来るよう
になっています。
使用している材料はほとんどダイソー製で、ケースはタッパ、レンズポートに嵌めるリング
はクッキングカップの底、ミラーは手鏡、レンズは虫眼鏡を使用しています。
R1メモ
水中ハウジングへの、自作のマクロレンズ・3Dアダプター等の固定はポートのねじを
使用せずに、ポート先端にカップ状のリングを被せる方式を採用しています。
脱着はリング部を抜き差しするだけなので水中でも簡単に交換できる優れものです。
XZ-1,XZ-2の水中ハウジング(PT-050,PT-054)のポート径は同じなので共用できます。
ピンクの部分は、スペーサー兼抜け止めのゴムひもです(^_^;)
この場合、純正の拡散板は使えなくなります。(4、自作拡散BOXを参照)
出来上がった3Dアダプターを水中ハウジングにセットした状態が(図5)です。
原理編では上部ミラーが「上側」でしたが、内臓ストロボの光が自作拡散板越しに上から
落とせるように上下を逆にして使っています。
図6は、クローズアップレンズ側からの写真です。
クローズアップレンズは、ダイソー製の虫眼鏡(f150mm)を使用しています。
これは今後ジャンクレンズを使った色消しレンズに交換予定です。
下には入光側ミラーの角度調整ねじ(2本)が見えています。
図7は正面で、下に入光側ミラー(ダイソー)が見えています。
(ミラーをうまく切れなくていびつです(^_^;))
3、3D編集編
図8は、この3Dアダプターで写したときの画像の傾きが分かるように、少しワイド側で写し
たものです。
右側がα、左側が-β ほど傾いて写っています。
完璧に調整すればα=βとなりますが、シビアに調整する必要はなく見た目で同じ傾きな
らOKです。(ケース自体が剛性の無いタッパです。微調整はソフトに任せましょう)
図9は、像が欠けないようにズーム最大位置で写したときです。(この状態で使用します)
ミラーの角度調整は、この時被写体が中央になるように調整します。
写っているのは、ウミウシに似せて?作ったモデルさんです。
※大きなミラーを使用してズームで使用する場合、ミラー角度を画角に合わせて
連続可変式にする必要があります。
今、どんな方法で連続可変式方式を実現するか悩み中です(^_^;)
像の傾きα、βはミラーの角度・位置・大きさ・クローズアップレンズにより変わるので、
方眼紙状の目盛を試し撮りして自分のシステムの校正値をあらかじめ調べておく必要が
あります。
図10~私の場合、交差法で作るので左右の画像を入れ替えます。
図11~像の傾きα、βの分だけ傾きを補正します。
この時、上下のずれが有れば同時に直します。
また、ミラーによる台形歪みが気になるならこれも直しておきます。
※図11で像の傾き、上下のずれなどをソフトで補正するので、ハード側のミラーの
傾きや左右のずれの調整をシビアに行う必要はありません。というかできません。
(ハード面は剛性不足のハンドメイドなので精度維持はできません。それをソフトで
補います)
図12~不要な部分をトリミングして完成です。
3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)
今回作成したマクロ用3Dシステムの撮影範囲は、横幅で約20mmでした。
テスト撮影は水を張ったバケツで行っているので、手ぶれや浮遊物などのない好条件下
で行っています。
ダイソー製の虫眼鏡、ミラー(手鏡)を使ってこれくらいの画質を得ることが出来ました。
2号機は更なる画質アップを目指して、一眼望遠レンズ・ジャンクの色消しレンズと少し
高精度なミラー(車用の平面ルームミラー(^_^;))で作る予定です。
4、自作・ストロボ拡散BOX 編
図4のストロボ拡散BOXです。
XZ-1,2の水中ハウジング(PT-050,PT054)に共用で使うことが出来ます。
※ダイヤルの切欠き部分はXZ-2(PT-054)の方が少し大きいです。
カメラ購入時からこの拡散BOXを作って使用しているので、純正の拡散板をまだ水中に
持ち込んだことが有りません(^_^;)
5、ミラーについて
今回、ミラーは裏面鏡を使用しています。裏面鏡は空気中で使うとゴーストが酷くてNGな
のですが、水中ではガラスの表面による反射率が下がるのでゴーストが目立たなくなり使
うことが出来ます。
ただし裏・横面の防水処理をしないとすぐ鏡面がダメになります。
本当はアルミ蒸着などの表面鏡がいいのでしょうが海水での耐久性が無く高い(ダイソー
で売ってません(^_^;))
クロームの表面鏡を使ったことが有りますが、反射率が低い(約40%)ので暗く、
ミラー2枚の反射で、0.4x0.4=0.16 16% の光量に減ってしまいます。
コンデジでf8だとIOS感度が上がってノイズの多い写真になってしまうし、手ぶれも起きや
すくてキビシイので、1回で断念しました。
また、波長によって反射率が異なる?のか色味が変わります。
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前回に引き続き、マクロレンズの記事です。
自作水中マクロレンズで写した写真の色収差
現在、水中撮影(XZ-2+PT-054)で使っているマクロレンズ(クローズアップレンズ)は、
望遠レンズのジャンクを解体して手に入れたレンズで作った、2枚重ねマクロレンズ
これは優れもので、1枚、2枚重ね使用時でも、色収差が小さくほとんど無修正でOK。
※「OSAWA MC 85-300mm F5 MACRO」がジャンクで出ていたら即買いです。
(写真1)オニカジカの卵 マクロレンズ2枚重ね(無修正です) (左クリックで拡大)
色収差が小さいので、ブログに使用するなら色収差は無修正でOK
この倍率で満足できず、去年のラストダイビングから、新たに3枚重ね用のレンズを
作ったのですが、ここで色収差が顕著に出てしまいました。
3枚目は色消し機能の無いレンズみたいです。
(写真2-1)オニカジカの卵 マクロレンズ3枚重ね(無修正) (左クリックで拡大)
色収差の修正
今、手持ちでほかに3枚目に使えそうなレンズがないので、しばらくはこれを使います。
そこで、目立つ色収差を写真修正ソフトで修正して、少しでも見栄えを良くします。
※ 色収差の補正と言っても、写した後の写真から色収差をなくすことは不可能なので
目立たないように修正することしかできません。
(写真2-2)オニカジカの卵 マクロレンズ3枚重ね(色収差の修正後)(左クリックで拡大)
無修正の(写真2-1)と比べると、色収差がほとんど目立ちません。
でも、色収差(軸上色収差)によるピンボケは直しようがないので、この後更に必要なら、
ケラレた部分をトリミングしてアンシャープマスクをかけます。(今回は行っていません)
修正の効果が解かるように、部分拡大してみます。
(写真3-1)修正前 (左クリックで拡大)
(写真3-2)修正後 (左クリックで拡大)
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色収差の修正には、Photoshop CS3 を使っています。
色消しの無い3枚目の自作マクロレンズだと色収差が大きいので、レンズ補正を3回も
かけて修正しています。
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1/4に予定していた初潜りは、「屋根と車庫の雪下ろしが最優先」となり断念。
初潜りは、1/13かな?
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カメラが、去年の12月から、 XZ-2 と水中プロテクターPT-054 に替わりました。
マクロレンズは、XZ-1の水中プロテクターPT-050に合わせて自作したマクロレンズが、
そのままXZ-2の水中プロテクターPT-054に取り付けられるので、そのまま使用中です。
(光軸合わせを1回行いましたが、まだ少しずれが残っています)
まだ、XZ-2と合わせたマクロレンズの定量的な測定を行っていなかったので、
今回実施しました。
XZ-2 の目玉の一つに、「中望遠マクロ」機能が有ります。
カタログによると、0.2m(T)~80x60mm(空気中)の撮影範囲になっています。
これが水中で、どのくらいになるかもテストしてみました。
※中望遠マクロが使えると、「岩の隙間の奥にいるホテイウオの抱卵の、卵のUP」を
写すことが出来るので、期待が持てます。
この記事の写真はすべて、リサイズと文字入れだけで、トリミングや加工はしていません。
※ 記事を読み返すと、呼び方が、「クローズアップレンズ」と「マクロレンズ」で、
ごっちゃになっています。
正確には、水中プロテクターの前に取り付けるので、「クローズアップレンズ」
が正しいのですが、最初に小さいものを大きく写すことの出来るレンズは
「マクロレンズ」と覚えてしまったので、マクロレンズを使う方が多いです。
今回は、記事を書いた後に気付いたので、あえて直しません(手抜きじゃない)
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水中マクロのテストはいつものように、水を張ったバケツと、測定スケールで行います。
※ 測定スケールは、マクロで写せる範囲の測定と、被写界深度の測定が出来ます。
測定スケールの詳細はこちら。
撮影条件は全て
1、絞り優先モードで、絞りを 開放/f5、f8 の3つで撮影。
2、WBは、水中WB
1、クローズアップレンズ無しで、W側最短(焦点6mm~35mm換算28mm)
初めに、カメラだけのマクロ撮影テストです。
マクロレンズを使わず、中望遠マクロ機能で、どこまで寄れて、どこまで大きく写せるか?
1-1 CL 無 28(6)mm f1.8
絞り開放は、スケールまで約6cmと近いので、ストロボの調光がオーバーしてます。
1-2 CL 無 28(6)mm f5
1-3 CL 無 28(6)mm f8
XZ-2は、クローズアップレンズ無し(W)で、62x47mmの範囲を写すことが出来ます。
35mm換算だと、0.58倍のマクロになります。
ワーキングディスタンスも、ポート先端から約6cmの至近距離です。
この近さだと、自作の拡散板でも上から落ちる光になるので、下の方までうまく光が
回っていないようです。(付属の拡散板は水中で使ったことが無いのでわかりません)
又、被写体との距離が近いので、遠近歪が大きいのでは?(意図すれば面白い?)
XZ-2から、標準/マクロの切り替えがなくなり、W~Tがシームレスでズーミングできます。
でも、そのためにレンズの移動範囲が広くなり、AFが遅くなりそうな気がするのだが?
AF駆動モーターのパワーを上げたのでしょうか? でもビデオ撮影で弊害が・・・
2、クローズアップレンズ無しで、T側最大(焦点24mm~35mm換算112mm)
XZ-2 の売り。 中望遠マクロはいかに?
2-1 CL 無 112(24)mm f2.5
水中で望遠マクロの撮影範囲は、75x56mmでした。(空気中は80x60mm カタログ)
マクロの倍率は、0.48倍(35mm換算)でした。
ワーキングディスタンスは、26cm(最短)で、空気中より少し伸びています。
マクロレンズ1枚の半分の倍率なので、最後に載せているオニカジカの卵の実写(4-3)
の半分の大きさに相当します。
ホテイウオの卵は、岩の奥で距離があって、暗い場所にあります。
フォーカス時のライティングと、手ぶれに気を付けて写せば、トリミングして使えそうです。
1月に入ると、ホテイウオの抱卵が始まるので、次回あたりに中望遠マクロのテストが出来そうです。
3、クローズアップレンズ 自作x1枚 ケラレないW側最短(焦点9mm~35mm換算42mm)
3-1 CL 自作x1枚 42 (9)mm f2
マクロの倍率は、0.58倍
絞りを、f5、f8 にすると、部屋の照明だけでは暗いのか、ピントが合ってくれません。
コントラストAFは、照明不足だとピントが合わないことがあります。
カメラを買った後、次は外部ストロボにするかライトにするか悩んでいる方、ライトの方を
お勧めします。
だって、ピントが合わなければ、ストロボの出番はないですから。
(※私のように、薄暗い水深20mでマクロにこだわるスタイルの場合ですよ )
4、クローズアップレンズ 自作x1枚 T側最大(焦点24mm~35mm換算112mm)
4-1 CL 自作x1枚 112 (24)mm f2.5
4-3 CL 自作x1枚 112 (24)mm f8
マクロ倍率は、0.95倍(35mm換算)
私の場合、マクロ撮影時は、被写界深度が少しでもほしいので、f8デフォルトです。
この倍率で写すのが一番多いようです。
20mmぐらいのウミウシを写して、トリミング代のある、ちょうどいい大きさです。
コンデジに、倍率の高いクローズアップレンズを取り付けて写す場合、マクロレンズ先端
~被写体のワーキングディスタンスは、ほぼ固定されます。
ピント合わせは、AFがほとんど効かなくなります(ピントの合う範囲がものすごく狭い)。
そのため、フォーカスは、シャッター半押しの状態で自分でカメラを前後に動かして、
ピント合わせをする必要があります。(高倍率だと、ミリ単位で前後させます)
初めて、クローズアップレンズを使うときピンボケばかりなのは、AFが使えると思って
カメラ任せにしているのがほとんどです。
カメラを前後させて、AFゾーンを見つけることが出来なくて、クローズアップレンズを
使うのを諦めている人は、深めのバケツに水を入れて底に10円玉でも置いて練習すると
コツが掴めると思います。
この時、水中でレンズと被写体の距離(ワーキングディスタンス)を覚えてください。
大雑把な目安は、単玉レンズのクローズアップレンズの場合、空気中の焦点距離
(虫眼鏡のように太陽を写して1点になる距離)の約3倍が、水中でのワーキングディス
タンスになります。
※水中でのワーキングディスタンスの目安(単玉レンズの例、複合レンズは除きます)
f100mmレンズ 1枚のクローズアップレンズ 100÷1×3=300mm 前後
f100mmレンズの2枚重ねクローズアップレンズ 100÷2×3=150mm 前後
あと、クローズアップレンズ無しでも、小さなウミウシなどを少しでも大きく写そうとして
AFの効く距離よりも近寄りすぎて写してしまい、ピンボケばかりということがあります。
カメラの取説の撮影範囲のところに、何㎝まで寄れるか書いてるので、それより離して
写すとピントが合いますよ。
小さく写っていても、ピントが合っていればトリミングして大きくできます。
そんなことやってられない、と思う方は外付けのクローズアップレンズを使わないでもいい
一眼レフ+マクロレンズを使いましょう。
AFが使えるし、動く被写体でも写せます。
5、クローズアップレンズ 自作x2枚 T側最大(焦点24mm~35mm換算112mm)
5-1 CL 自作x2枚 112 (24)mm f2.5
5-2 CL 自作x2枚 112 (24)mm f5
今までのマクロ撮影の、最大倍率です。
倍率は、2.1倍(35mm換算)で、周辺が少し歪みますが、実写ではあまり気になりません。
ピントは、XZ-1同様に、前ピンよりです。
ここまで倍率を上げると、ピントの合う確率がうんと少なくなります。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる となります。
今回のテストの結果をまとめると
同じ条件(絞りや焦点距離、WB)と、同じクローズアップレンズを使用した撮影では
1、撮影倍率はXZ-1とXZ-2は同じ。
2、XZ-2は、XZ-1よりコントラストがある。
3、XZ-2は、XZ-1の水中WB特有の青味が改善されている。
下の写真は、XZ-1 で同じ条件で写したものです。 (両方とも、水中WB)
コントラストの無い写真で、こんなに違うものなのか? ですネ!
何が違うんでしょうね?
レンズスペックは、カタログ値だけだと同じです。
(でも、マクロの切り替えがなくなったりしているので何か改良があるんでしょうね)
画像エンジンと、CCDから裏面照射CMOSに変わったのが大きな変化なんでしょうか?
6、クローズアップレンズ 自作x3枚 T側最大(焦点24mm~35mm換算112mm)
ここからは、今回作った3枚目のマクロレンズによる、初のテスト撮影です。
とうとう、親亀の背中に子亀を載せて~子亀の背中に孫亀載せて~ の3枚重ね
卵をより大きく写したくて、去年のラストダイビング(2012/12/29)に間に合うように、
3枚目のマクロレンズ(ジャンク望遠レンズの解体品)を作って見ました。
マクロの倍率は、4倍 (35mm換算)ですが、レンズ径が小さいので周辺がケラレてい
て収差も大きい。
中央をトリミングして使用すれば、使い物になります。
トリミング後の有効サイズは、6x4.5mmで、実マクロ倍率は、 2.7倍
被写界深度も1mmぐらいなので、写すものは動かないもの(魚やウミウシの卵)専用です。
7、実際に写したマクロ写真で比較。
クローズアップレンズを変えながら、オニカジカの卵を写した実写例です。
4-3 CL 自作x1枚 112 (24)mm f8
欲望は尽きない!
もっと、もっと、大きく写したい
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今週はアクアキャットさんが流氷ダイビングに行っていたので海はお休みです。
暇なので、マクロレンズの汚れ落としでもしようと、慣れないことをしたため
レンズに大きな傷が・・・
代わりのレンズを探しにダイソーに行ったのですが、レンズの種類が少なく、使えそうなのがありません。
そこで新規にマクロレンズを製作することにしたのですが、虫眼鏡レンズの限界を超える
ために、今回はジャンクレンズを使って製作してみました。
ハードオフでジャンクのレンズを探してみると、使えそうな望遠ズームがありました。
「OSAWA MC 85-300mm F5 MACRO」が840円。
中にゴミ、カビ有りですが、解体してレンズだけ使うので問題なし。
解体してみると
大きな前玉50φ(3枚1郡)は、F=200mmぐらいで、マクロレンズの1枚目に使えそうです。
中にあった32φ (2枚1郡)F=50mmぐらいは、マクロレンズの2枚目に使えそうです。
今回は、各レンズユニットの特性を劣化させないためにレンズのシーリングを行いました。
(各ユニットのレンズ間に海水が入ると歪補正がなくなる、焦点距離が延びる等)
シーリングはダイバーの味方、スーパーX(ブラック)です。
接着以外に、カメラハウジングのグリップ等に塗れば滑り止めとして使えます。
構成はマクロの倍率を変えられるように、何時ものようにレンズ2段重ね式で、
2枚目(32φ)はヒンジで開閉出来るようにしてあります。
出来上がったマクロレンズをXZ-1のハウジングに装着して、いつものバケツ撮影で
性能チェック。
(リサイズ以外、補正等なし)
被写界深度の測定は、一番下に写っているスケールが30度傾けて取り付けてあるので
(黒丸のところがゼロ点で、右側が低い)、ピントの合っている範囲の長さの0.5倍が
被写界深度になります。
又、ゼロ点より左側が前ピン、右側が後ろピンになります。
1、マクロレンズ1枚 最少倍率 f=47mm(35mm換算で、けられない範囲でワイドMAX)
横幅78mmの範囲です。
やっぱりメーカー製のレンズです。歪と色収差が少ない。
レンズ補正をしなくてもいい画が増えそうです。
1-1 F=2
1-2 F=5
1-3 F=8
2、マクロレンズ1枚 最大倍率 f=112mm(35mm換算で、テレ側MAX)
これも、歪や色収差がほとんど目立ちません。
F=8で被写界深度が約15mm。(コンデジなので、これ以上F値を絞れません。)
これでは、ウミウシの触覚にピントが合うと鰓はぼけてしまいますね。
2-1 F=2.5
2-2 F=5
2-3 F=8
3、マクロレンズ2枚重ね 最大倍率 f=112mm(35mm換算で、テレ側MAX)
XZ-1のテレ側 112mmで、横幅17mmが最大倍率。
前のカメラSP-560U並みの、486mmが欲しい!(横幅5mmはいけます)
今回、解像度が上がったので、ゴッコの赤ちゃん(3mmぐらい)もトリミングで
どこまでいけるか、次回のダイビングが楽しみ!
3-1 F=2.5
3-2 F=5
3-3 F=8
新規マクロレンズは、虫眼鏡レンズに比べて、格段に良い結果になりました。(当たり前か)
被写界深度を見てみると、全て前ピン寄りです。
逆だったらよかったのに・・・
あと、色収差が左右で少し違います。
レンズの芯が合ってないからだと思いますが、これは機械加工できないので無理。
カメラのレンズ芯とハウジングポートのセンターも少しずれているので、まー良いかー?
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今まで、SP-560UZで使っていた自作水中マクロレンズ(クローズアップレンズ)を、XZ-1 で使用できるように改造しました。
早速、この組み合わせでの撮影範囲・被写界深度を測定してみました。
撮影は大きなバケツに水道水を入れ、底に置いた測定用スケールを撮します。
測定用スケールは、測定用スケールの記事を参照。
マクロレンズの構成は、2段切り替えで
1,低倍率は虫眼鏡レンズ(f=100ぐらい、50φ)の2枚重ね(レンズ間は水が入ります)
2,高倍率は、一眼レンズ解体のジャンクレンズ(f=50ぐらい、30φ)をさらに重ねる
1,低倍率
カメラのT側が112mmで、レンズ径が50φと小さいため、カメラのテレ側一杯でないと
四隅が蹴られます。
カメラ T max 112mm
絞り f 2.5
撮影範囲 横 約 33mm
被写界深度 約 6mm
(最下部目盛りのピントの
合っている値の1/2)
f2.5だと、周辺がぼけて
います。
低倍率
(レンズ2枚重ね)
カメラ T max 112mm
絞り f 8
撮影範囲 横 約 33mm
被写界深度 約 16mm
(最下部目盛りのピントの
合っている値の1/2)
周辺のぼけが無く、被写界
深度も深くなっています。
でも、f8より絞れないのが
コンデジの弱み。
2,高倍率
高倍率も、カメラのテレ側一杯でないと四隅が蹴られます。
移植したマクロレンズでは、低・高倍率とも、T側一杯でしか使えません。
マクロでズームするには、直径の大きなマクロレンズが必要です。
高倍率
(レンズ3枚重ね)
カメラ T max 112mm
絞り f 2.5
撮影範囲 横 約 13mm
被写界深度 約 1.5mm
(最下部目盛りのピントの
合っている値の1/2)
f2.5だと、中心部を
トリミングして使うことに
なります。
高倍率
(レンズ3枚重ね)
カメラ T max 112mm
絞り f 8
撮影範囲 横 約 13mm
被写界深度 約 4mm
(最下部目盛りのピントの
合っている値の1/2)
OLYMPUSさん。
f8以上絞れるコンデジ、
画質が低下しても良いから
作ってくれませんか?
今まで同じレンズでカメラ側最高ズーム時、横幅3mm(周辺は流れて、被写界深度は1mmもないですが)写せたので、卵の中の眼なども何とか写せていたのですが、XZ-1との組み合わせては倍率が低くて写せなくなりました。
(先代のSP-560UZでは、水中で486mmの超望遠が使えたので可能でした)
やっぱり、新しいマクロレンズを作らないといけない見たいです。
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今週はACさんが、流氷ダイビングでウトロに行っちゃいました。
そんなわけでダイビングはお休みです。
たまった窒素を抜くぞー
今日は、前回の写真からです。
今回(2/27)は、マクロ撮影の限界に迫って、ウミウシの卵で立体写真を作ろうとしたのですが・・・
ピントの合う面が揃わず、ペアで使える写真がありませんでした。
何とか見られるのは下の1枚
(左クリックで拡大)
マクロの最高倍率(マクロレンズは3枚重ね)で写した、ウミウシの卵です。ウミウシの種類は分かりません。
撮影範囲は、約3x2.3mmの範囲です。
下の写真は、無修正のオリジナルです。
いじりすぎでしょうか?
ウミウシの卵
(無修正)
(左クリックで拡大)
色収差がお見事です
1ダイビングで、「あれもこれも写したい」では上手くいきません。
1つのテーマで腰を落ち着けないとだめなのかなー。
でも、ゴッコの赤ちゃんもいるし、ナメダンゴもいるし・・・
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