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「疑似ハイレゾ音源」の最新バージョンの紹介記事です。
疑似ハイレゾ音源の最新バージョン
http://r1rawd.cocolog-nifty.com/blog/2020/12/post-40adca.html
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ハイレゾ音源はなぜ音がよく聞こえるのか?
なんちゃってハイレゾ音源Ver.5を開発していてその答えが解りました!
簡単にまとめると
・CDフォーマットの帯域 0-22.05KHz(44.1KHz,16bit)は音楽を忠実に再生できる
ポテンシャルがある。
・スピーカーの過度特性(慣性による応答遅れ)で発生する歪みがCDフォーマットの
忠実再生を阻害していた。
・ハイレゾ音源の高音域(22KHz以上)は音として寄与しないが、スピーカーの応答遅れ
を僅かに改善する作用があり、CDフォーマット音楽再生の忠実度が改善されていた。
何のことはない、
「CD品質音源を歪みなく聞くことが出来れば、それがハイレゾ音源」
だったということです。
逆にいうと、
「ハイレゾがCDより音がよく聞こえているのなら、そのスピーカーは過渡特性が悪い」
ということです。
CDとハイレゾのブラインドテストを数百万円もする過渡特性の良好なオーディオ装置で
行うと「差が解らない」の結果もこれで理解できました(^_^;)
ここから先は上の結論に至った説明でだらだらと長いので、興味のある方に読んで
いただければ幸いです。
(変なこと書いてる! ぐらいに読んでください (^_^;))
※記事の内容はブログの作者R1の推論によるものです。
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最新バージョン
1、CDからハイレゾ音源を作ります。
なんちゃってハイレゾ音源 Ver.5
http://r1rawd.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/ver5-9ba9.html
2、CDフォーマット(44.1KHz,16bit)のままでハイレゾ音源を再現
CDフォーマットでハイレゾ再生Ver.3
http://r1rawd.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/cdver3-945e.html
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①ハイレゾ音源とは?
ハイレゾ音源にはCD製作時にカットされた、生の演奏では出ているが耳には聞こえない
高い音(約22KHz以上)が含まれている音源です。
フォーマット 録音できる音域 サンプリングと量子数
CD品質音源 : 0-22.05KHz 44.1KHz-16bit
ハイレゾ音源: 0-48KHz 96KHz-24bit
0-96KHz 192KHz-24bit
CDには耳で聞こえる範囲とされている約0-22KHzまでの音が入っていますが、バイオリン
の生演奏では40KHz以上まで出ています。
(50cmからの録音時で、ホールなどで離れて聞くと高音域は小さく減衰します)
ハイレゾは音楽の入れ物として、CD(0-22KHz)を超える0-48KHz(96KHz)又は0-96KHz
(192KHz)まで入れることができるので、生演奏と同じ帯域のバイオリンの超高音域40KHz
まで入れることが出来ます。
で、ハイレゾを聞いたときの「ハイレゾ感(※1)」は耳では聞こえない22KHz以上の音が
「聞こえ」て感じているのでしょうか?
※1、ハイレゾ感は人によって感じ方が異なるが、高音が綺麗に聞こえる/粒立ちが良い/
低音がしまっている/定位が良い/ライブ感がある/迫力がある 等
試しに、ハイレゾの22KHz以上の高音域だけを取り出して聞いてみても何も聞こえません。
(ついでに、22KHz以上のホワイトノイズや、30/40KHzの単音も聞こえませんでした)
CD品質の音に「聞こえない22KHz以上の高音域」を付加しただけでどうして「ハイレゾ」に
聞こえるのか?
検証1、ハイレゾ音源の高域をLPF(22KHz)でカットすると、CD品質音源に近くなる。
→ハイレゾは、(96KHz-24bit)でも高域成分が無ければハイレゾとして聞こえない
サンプリングが高いことでハイレゾ感を感じているわけではない。
検証2、ハイレゾ(96KHz-24bit)を(96KHz-16bit)に変換してもCD品質に落ちるような、
大きな差はない。
→ハイレゾは、16/24bitによる分解能で聞こえているわけではない。
検証3、ハイレゾの高次成分(96KHz-24bitを22KHz-HPF)だけでは聞こえない。
→ハイレゾ成分が直に耳に音として聞こえているわけではない。
検証4、CD品質(96KHz-24bitを22KHz-LPF)に、22KHz以上のオリジナル以外の高域を
加えてもハイレゾにならない。
・ホワイトノイズ(22-48KHz)、・30KHzの単音 ~ともに音像がボケた感じに
変化はします。
→高域も、音源の基音と同期した高次の倍音成分でないとハイレゾにならない。
結果
音として聞こえないが 「声や楽器の基音と同期した高次の倍音」 が無いと、
ハイレゾとして聞こえない。
②どうして、ハイレゾがハイレゾとして聞こえるのか検証から仮説を立ててみました。
ハイレゾはなぜハイレゾに聞こえるのか?(仮説)
1)スピーカーやヘッドホンの振動板の過度特性(振動板の慣性により音楽信号に追従しな
いことで起きる歪み(※2))により、音楽波形を正しく空気振動に変換しないので、CD
フォーマット音源の忠実再生を妨げている。
2)楽器や音声の基音と同期している高次の倍音からなる約22KHz以上のハイレゾ成分
が、自己フィードバック効果(※3)で過度特性による振動板の波形歪みをわずかでは
あるが打ち消す作用をしている。
3)結果として
「振動板の動きと音楽信号の誤差が少なくなり、CD品質音源をより忠実に聞いているに
すぎなかった。」
という仮説にたどり着きました。
検証は、ハイレゾ音源と非ハイレゾ音源で振動板の動きをレザー変位計で計測すれば
解るはずでが、個人ではできない計測なので証明はできません。
(※3の説明図が唯一の物証と考えます)
※2、過度特性:振動板の慣性による応答遅れやオーバーシュート/アンダーシュート
(急には動けない、急には止まれない)で、入力された電気信号と相似しない動き。
※3、自己フィードバック効果
音楽波形の変曲点で振幅の向きが変わるとき、振動板の慣性により「急に向きは
変えられない」ことで生じる行き過ぎ(オーバーシュート/アンダーシュート)を打ち消す
方向に、高次の倍音成分により僅かな波形の変化が生じている。
このことは、仕組みは説明できないが波形観測から分かったことです。
(注:ハイレゾ音源の高域22KHz以上は効果が見えるように+20dBに増幅して
誇張しています)
拡大図
高音域は、サーボのディザ―(静止摩擦の補償)のようにも見えますが、相手が空気
なので関係ないか?
③ハイレゾ音源の再生機器の条件
スピーカーの過度特性を改善する「自己フィードバック」も振動板が高音域の応答性が
無いと効果がありません。
そのため、オーディオシステム全体で最低でも0-30KHz(※4)ぐらいの帯域を再生でき
るスペックが必要です。
※4、いろんな音源をテストした結果、45KHz以上の帯域はほとんどノイズ成分が主で
優位な音楽成分は入っておらず、試聴上はかえって有害な成分と感じました。
192KHzのハイレゾも上限を45KHz以上でLPFでカットすると、私には良い音に変化
しました。
下限は96KHzの音源を44.1KHz(0-22KHz)と48KHz(0-24KHz)に変換して聞いてみる
と、48KHzでもハイレゾ感が感じられたので、わずかな帯域の広がり(22.05KHzから
24KHz)でも効果ありなので、下限はハイレゾ出現前のスペックの30KHzぐらいあれ
ば良いように思います。
ちなみに私のハイレゾ再生環境です。(まともなのはヘッドホンだけです)
ノートパソコン:T551/T6DB Win7
USB-DAC :エレコム EHP-AHR192 (192KHz-24bit) 改 (1,848円)
ヘッドホン :ATH-W1000 改(5Hz~40KHz)
耳 :8KH以上はだら下がりの年齢相応の特性です。
モスキート音?それ何?です(^_^;)
WinXPパソコン+USB-DAC(EHP-AHR192)+アンプ+スピーカー
による再生はまだ計画の計画・・・