(西之島シリーズ目次 No.101~)
久しぶりに雲のない西之島(図1)が撮影できましたが・・・
西之島の再噴火が終了したのか?、最大温度が35℃に下がりました。
B10の温度分布(図2)で見ると、中央火砕丘の周囲と西側に拡大した部分に温度の高い
部分が見られるだけです。
噴火口は高温部分が無くなりました。
気象庁のひまわり8号による温度観測(図3)によると、再噴火後の西之島の温度は下がっ
てきていて、7月末の温度は周囲の海水温と同じ27℃台まで下がっていました。
ランドサット8の観測は16日間隔(昼1回、夜2回)で短時間の雲で観測できないこともあ
り、ひまわり8号による10分間隔の温度観測によるN数の多いデータは、西之島の元気度
を測る有効な手段でした。
西之島、油断させておいて、再々噴火があるのか(^_^;)
図1、西之島 2017-08-13 T01:05:53Z Landsat8 パンシャープン画像
溶岩の流れた跡や溶岩トンネルなどの起伏の陰影が見られなくなっています?
北側の海岸近くには起伏の陰影が見られるので、日差しの高さによるものでは無い?
もしかして、火山灰?などが大量に噴出して起伏を埋めてしまったのでしょうか?
そして、更に台風5号の強風で火山灰が散ったか?
噴火口の形が少し歪になっているようですが、噴煙or雲と影ではっきりわかりません。
観測できない間に大きな噴火があったのでしょうか?
図2で見ると、陰影がなくなった部分の温度が北側に比べて少し高いようです。
追加画像 図1a
上の画像は少しのっぺりとしているのでメリハリをつけてみました。
こっちの方が地形は見易いようです。(UPした後でやり方が分かったので(^_^;)
図2、西之島 2017-08-13 T01:05:53Z バンド10(解像度100m)で見る熱分布
温度の高い部分は火砕丘裾の北東にありますが、35℃と地熱程度の暖かさで、
溶岩流などの高温部は見られなくなりました。
バンド7の高温部観測では、高温部が見られなくなりました。
R1メモ
最近、LandBrowserの温度表示カラーが変わりました。
最高温度カラーが、赤から白色に変わった(黒体放射の色?)のですが、
白色だと目の分解能が落ちるのか?最高温部が判別しにくくなりました。
今回は、旧タイプの温度カラーにしています。赤が見やすいです(^_^;)
図3、西之島 ひまわり8号の観測による西之島付近の輝度温度の変化
右肩下がりに温度が低下していますが、8月の報告ではどうなっているでしょうか。
R1メモ
ひまわり8号はあまり宣伝?してませんが、温度も分かるんです。
海水温度(バンド14,15)や今回の高温観測(バンド7)が出来ます。
バンド7で、種子島から発射されるHⅡロケットの噴射熱なんかも見えるんですよ。
ひまわり8号で見る、H-IIA・H-IIBロケットの打ち上げ
http://r1rawd.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/8h-iiah-iib-cc7.html
ひまわり8号で見るひまわり9号の打ち上げ 2016/11/02 15:20
http://r1rawd.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/89201611021520-.html
図4、西之島 2017-08-13 の面積 (R1調べ)
赤枠の輪郭で求めた面積 = 2.93 K㎡
画像の出典:下記よりダウンロードした画像をもとにR1が作成。
図1,2,4:
"The source data were downloaded from AIST's LandBrowser,
(http://landbrowser.geogrid.org/landbrowser/index.html).
Landsat8 data courtesy of the U.S. Geological Survey."
図3:
西之島の火山活動解説資料(平成 29 年7月) 気象庁 地震火山部 火山監視・警報センター
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/monthly_v-act_doc/tokyo/17m07/326_17m07.pdf