水中撮影機材 第7回 マクロレンズ(クローズアップレンズ)
第7回は、マクロレンズ(クローズアップレンズ)。
マクロレンズはジャンクレンズ(1眼用ズーム、OSAWA MC 85-300mm F5 MACRO)を解体
したレンズを使った自作レンズです。
前玉(f=200mm)を中倍率用の1段目、中玉(f=50mm)を2枚重ねの2段目とした構成です。
下は、製作時の記事で、自作クローズアップレンズの撮影倍率と画質が載っています。
新マクロレンズの製作 2012/03/02
http://r1rawd.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/20120301-2597.html
実際にカメラと組み合わせた撮影形態は下図のようになります。
マクロ撮影形態-1
1段目に、前玉(f=200mm)だけを使った撮影になります。
2段目のレンズは撮影範囲から外れているので写りません。
又開いたときには戻り防止のストッパーが掛かります。
マクロ撮影形態-2
1段目の前玉(f=200mm)に、中玉(f=約50mm)を重ねて2段重ねの撮影になります。
ストロボの拡散反射板をライトで押し下げてストロボ光をワーキングディスタンス(WD)
約50mm直前に落としています。
レンズ周りの白い部分は上から落ちるストロボ光をレンズ周りの空間に入れて拡散板
として使っています。 無いよりはまし?のレベルですが・・・
2段目の開閉機構には、下図のスタンドルーペを使っています。
元のレンズを外したレンズ枠に2段目のレンズを円形スペーサーで固定して2段目レンズにし、
側面の丸い穴が開いた部分を1段目レンズの固定枠にしています。
ヒンジの針金は鉄で錆びるので、2φステン針金に交換します。
2段目レンズを閉じたときのストッパーは、0.8mmステン(安全ピンを伸ばしたもの)を押さえ
バネに加工しています。
2段目レンズを開いたときは撮影中にカメラを動かしても戻らないように、戻り防止の突起
(ナット)に0.8mmステン金具が被さって外れないようになっています。
閉じるときは力を加えるとパチンと外れます。
R1メモ
マクロレンズの倍率、歪み、被写界深度を測ることのできるスケールを自作して使ってい
ます。
マクロレンズのテスト撮影は大きなバケツに水を張り、底にスケールを沈めて行っています。
ジャンクレンズを使うときは、空気中と水中での倍率が異なるのでバケツ撮影は必須です。
又、レンズの向きで周辺の歪みが変わるのでレンズの向きも評価しています。
高倍率のマクロ撮影には、自分の水中カメラシステムの被写界深度を把握していることが
重要です。
このf値ならこのくらいの被写界深度なので、目にピンを置くと前後どこまでボケない写真に
なるか? を把握していると絵作りに生かせます。
材料は、100均のスケール板とステンネジ(以前は100均に置いてありました)
斜めスケールはスケール板の端を切って作ります。
水中撮影機材の掲載予定。
掲載済み
第1回、水中撮影機材一式のパーツ紹介
第2回、水中撮影機材の撮影目的による形態変化(パーツ組み換え)。
第3回、水中プロテクターとステー
第4回、内臓ストロボ拡散BOX
第5回、3Dアダプター
第6回、3Dマクロアダプター
第7回、マクロレンズ(クローズアップレンズ)
予定
第8回、ライト関係
第9回、モニター拡大鏡
第10回、その他
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