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「疑似ハイレゾ音源」の最新バージョンの紹介記事です。
疑似ハイレゾ音源の最新バージョン
http://r1rawd.cocolog-nifty.com/blog/2020/12/post-40adca.html
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「高域補間ハイレゾ音源 Ver.3」では満足できなくて、Ver.4にリニューアルしました。
今回のVer.4は、オリジナルハイレゾ音源の再現に近づいたと思うのですが(^_^;)
開発環境
1、ノートパソコン dynabook T551/T6DB
2、ヘッドホン audio-technica ATH-W1000 改
3、音楽編集ソフト Audacity 2.0.6
4、波形確認・聴取ソフト WaveSpectra Ver.1.51
5、8KHz?までしか聞こえない私の耳・・・
※上記の機器で最適に聞こえるように設定を調整しています。
USB-DAC等で外部オーディオでの確認はしていません。(持っていないので・・・)
****** 2018/05/09 追記 ********
新規に 「なんちゃってハイレゾ音源Ver.5」 開発しました。
なんちゃってハイレゾ音源Ver.5
http://r1rawd.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/ver5-9ba9.html
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1、高域補間ハイレゾ音源 Ver.4 の原理
Ver.4の高域補間成分は、オリジナル音源を増幅してわざとサチらして高調波を生成して
います。
高域補間成分の生成パラメータの決定は、オリジナルのハイレゾ音源(192KHz-24bit、
96KHz-24bit)と、ハイレゾ音源を44.1KHz-16bitにダウンした音源から高域補間で作った
ハイレゾ音源(192KHz-24bit、96KHz-24bit)とを比較しながら決めました。
図1、高域補間ハイレゾ音源 Ver.4 の生成の過程を波形で見る
CD音源(44.1KHz-16bit)から高域補間ハイレゾ音源(192KHz-24bit,96KHz-24bit)を
作る過程です。
22KHzからのレベルは音源によって上下しますがヒアリングでは問題ありません。

2、高域補間ハイレゾ音源Ver.4の作り方
高域補間ハイレゾ音源Ver.4の作り方(ビデオ)
Audacity を使った製作過程をビデオにしています。
2分30秒のCD音源からハイレゾ音源(192KHz-24bit,96KHz-24bit)を同時に作成する
のに約5分です。
※ 下の画面は小さくて字が読めないので再生した後に右下の「YouTube.comで見る」
をクリックしてyoutubeのフル画面んで見てください。
a, CD音源(44.1KHz-16bit)を準備~①
※ 今回はオリジナルハイレゾ音源(96KHz-24bit)をあらかじめ、44.1KHz-16bitに
変換してあります。
b, CD音源を192KHz-24bitにアップサンプリング~②
c, ②を増幅(+36db)してクリップ(飽和)させて高域成分を生成~③
注意: 増幅した音源③は大音量の歪み波形なので耳や再生装置を痛める恐れが
あるので絶対に再生しないでください。
d, ③をイコライザーによるバンドパスフィルター(BPF)を通して、-50dbでゲイン調整~④
(BPFは、0-22KHz/-120db、22-45KHz/0db、48KHz/-120db のカーブをイコライザー
で作ります)
※ 48KHz以上の高域補間成分は音を濁らせると解ったので、48KHz以上をカット
しています。
e, ②に④を最終ゲイン調整してミキシングしてハイレゾ音源 192KHz-24bitを生成~⑤
※新しく追加するトラックは、32bit浮動小数点に設定してください。
④のゲイン調整は、-8.7dbを基準にして微調整(±0.1単位)してください。
今回のパラメータ(ゲイン調整、HPFの特性)は、音源の種類(ボーカル、楽器)
を問わず共通で使えます。
好みで高域の雰囲気を変えてみたいときは(-8.7db)のゲインで調整します。
・高域を強調したい場合は+ゲイン(-8.6db方向)
・高域を落としたい場合は-ゲイン(-8.8db方向)
f, 96KHz-24bit が必要なら、プロジェクトのサンプリング周波数(Hz)を96KHzにして保存
してください~⑥
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Q1, 192KHz-24bitと96KHz-24bitで書き出した時の音の違いは?
A1, 96KHz-24bitの方はCDの延長上の音に聞こえるので違和感はないと思います。
192KHz-24bitは初めて聞くと、CDとちょっと雰囲気が違う?と感じるはずですが、
聞き比べると「これが生の音の聞こえ方?」と思えるような細かなニュアンスが
伝わってきます。
※ 今回は補間用高域を48KHzでカットしているので、192KHzと96KHzの違いは
サンプリング周波数のみです。
サンプリングが高レートの方がリアルタイムの音に近いからでしょうか?
Q2, 補間用高域をなぜ48KHzでカットしているのか?
A2, 192KHz-24bit書き出し時に補間用高域を48KHzでカットしないで96KHzまで加算する
と音が濁るためです。
マスタリングの録音でもマイクの高域特性は約40KHzぐらいまでなので、48KHz以上
は本来存在しない音です。
そう考えるとハイレゾ音源に含まれている超高域帯の音は、デジタル処理の段階で
作り出された現実には無いゴースト音+ノイズではないかと思いカットしてみたら良い
結果が得られたと考えています。
※ 検証として、192KHz-24bitのハイレゾ音源サンプルを192KHzのレートのままで
48KHz以上をカットすると濁り感が消えます
※個人的な感想で、私の好みの問題ですね。
192KHz-24bitのハイレゾ音源をもっといい音で聴く
http://r1rawd.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/192khz-24bit-c6.html
Q3, 高域補間に使える音源はCDだけですか?
A3, MP3等の圧縮音源やカセットからCD化した高域の減衰している音源でも十分効果が
感じられます。
※ MP3はWAV(44.1KHz-16bit)に予め変換してください。
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今回、ハイレゾ音源の比較サンプルに使用させて頂いた音源の紹介です。
1、スガラボット さん (バイオリンの音色の再現)
24bit/96kHz で録音したバイオリンとピアノの演奏 「エルガー: 愛の挨拶」
http://vmorita.com/bbs/audio/read.shtml?bbs=forum&tree=1&no=6&l=0
2、audio-technica さん (弦楽器とピアノのバランス感)
01. I GOT CRUSH ON YOU AT DEMO (192KHz,24bit)
https://www.audio-technica.co.jp/proaudio/sc/40series/ribbon/
3、premier sound factory さん (ピアノのアタック感の再現 本当の音じゃないのに?)
スタインウェイ・ピアノ音源 (96KHz-24bit) Track: 4 (.aif)
http://www.premiersoundfactory.com/modules/zox/pianopremierv18-p-1.html?ml_lang=ja
※ 音源はaiff形式ですが、Audacity で読み込めました。
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R1メモ
初めは、CDのサンプリング周波数44.1KHzの整数倍(x4=176.4KHz)でテストしていたの
ですが176.4KHz域で演算した音源は硬い音で耳に刺激がある音にしかなりませんでした。
そこで試しに非整数倍の192KHzでやってみると音の刺激が無くなりハイレゾ音源に近くな
りました。
単純にアップサンプリングするときは整数倍の方が変化が無いのですが、高域補間を入
れると非整数倍のアップサンプリングの方が結果がよかったのです。
CDは44.1KHzですがマスター録音は96/192KHzなのが関係しているのでしょうか?
192KHz→44.1KHz(サンプリング点が仮想位置にずれる)→
192KHz(サンプリング点が戻った?) ???
ヒアリングで使用した再生ソフトの、WaveSpectraとWindows Media Player で音が異なって
聞こえます。
デバイスで「Wave Mapper」と「スピーカー(Realtek High Defini)」の差なのでしょうか?

