3D海底地形図の作り方
3D海底地形図の作り方の質問があったので、作り方の概要を記します。
私の方法は、データごとに変換等のパラメーターが変わるので「一発で簡単」にできる
方法ではありません。
全部詳しく書くと本1冊になってしまうので概要のみ書きます。
あとは試行錯誤で試してみてください。
1、JODCから、「500mメッシュ水深データ」をダウンロード。
http://jdoss1.jodc.go.jp/vpage/depth500_file_j.html
2、Excel でデータ(TXT)を読み込む。
•データフォーマットの例
種別(0または1)、緯度(単位:度)、経度(単位:度)、水深(単位:m)
1 33.00001 131.9725 31
0 33.00002 135.07507 2081
1 33.00003 132.11189 75
0 33.00003 134.60364 285
0 33.00004 134.25542 700
1 33.00006 132.25662 97
0 33.00006 133.48389 420
0 33.00006 133.96611 960
0 33.00006 135.08041 2071
1 33.00007 133.2749 132
0 33.00008 132.40671 87
0 33.00009 134.60901 294
種別は必要ないので削除し、
「経度、緯度、水深」の1次元ファイルにします。
3、緯度・経度・水深データを直交座標に変換
「500mメッシュ水深データ」は経緯度に沿ったメッシュデータでないため、
経度・緯度のデータが直行していません。
そのままではExcelで読み込むことが出来ないので、直行したXYZの2次元配列に
座標変換する。
座標変換は、下記のフリーソフトを使わせていただいています。
Excel 緯経-XY変換プログラム
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/business/se490718.html
「500mメッシュ水深データ」をExcelの散布図でプロットすると、緯度・経度が
直行していないのが解かります。
図1、変換前のデータ並び(イメージ)
変換はExcelの散布図で確認しながらパラメータを調整します。
図2、変換後のデータ並び(イメージ)
直行に変換後、データの重複を除いておきます。
4、緯度・経度・水深の1次元配列を2次元配列に変換。
直行変換後の1次元データ(緯度、経度、水深)をExcelの3D-等高線・等高線グラフで
使用できるように、X=緯度、Y=経度、Z=水深の2次元配列に変換します。
例:データの並び
→緯度
↓ 0 0 0 38 65 73 73 71 ←水深
経 0 0 0 54 65 69 72 74
度 0 0 20 58 66 70 70 70
0 12 20 51 65 69 70 66
0 0 27 49 63 65 66 66
0 20 20 50 60 63 63 63
0 20 20 51 59 60 60 60
0 10 20 52 56 58 60 59
0 20 20 44 56 56 58 58
0 20 20 49 53 54 57 57
0 20 42 46 51 53 56 55
0 20 42 47 50 53 54 52
0 34 46 45 49 52 52 52
変換方法は下記を参照してください。
『X,Y,Zの並び替え。』(超初心者)
http://www.excel.studio-kazu.jp/kw/20040118220428.html
端部や陸部などのデータは含まれていないため、緯度、経度に対する水深データの数が
一定では無く、INDEX関数等は使えません。
※北海道の海底地形図のデータ(緯度、経度、水深)は約100万行になります。
100万行を一括で変換すると、Core-i7-2670QM 8GB のノートパソコンで約13時間かかります。
データを分割して変換すると分割数に反比例して時間短縮できます。
5、Excelで2次元配列の水深データから、3D-等高線・等高線グラフを作成。
3Dプリンターで使う場合は、Excelデータを3Dプリンター用に変換してください。
(私は、3Dプリンターを使ったことが無いので詳細は解りません)
6、グラフの編集
Excelで書いた3Dグラフを写真編集ソフトなどで編集・合成・文字入れ等を行います。
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