(西之島シリーズ目次)
北に向かっていた溶岩流は,、北海岸まで到達せずに止まったようです。
2015/09/25の最北の高温部(溶岩流の先端B10(3,6) ※1)の位置から先に高温部は
広がっておらず、供給の止まった溶岩が徐々に冷えているようです。(図4と図5比較より)
今回の高温部は、火口のB7(4,3)とホルニト付近のB7,10(4.2,3.7))のみです。
北側の溶岩流の地表部分の先端は、B7(3,4.7)付近です。
※1:図の250mメッシュに座標を入れました。
図1、西之島 2015/10/07 夜間 熱画像 Landsat8 (左クリックで拡大)
何故か海面より陸部の温度が低くなっています。
もしかしたら、西之島の上に雲がかかっていて、温度が低く見えているのでしょうか?
今日は、噴煙も見えません。(雲がかかっていて区別できない?)
ひまわり8号では10/07の午前中はほとんど噴煙が出ていない状態で午後に少し
多くなってきていました。噴煙も弱くなってきているのでしょうか?
噴煙の活動は、次回の週間ひまわり8号で確認です。
※西之島の輪郭を加筆しています。
図2、西之島の高温部(B7) 2015/10/07 夜間 Landsat8 3D立体図・交差法(左クリックで拡大)
B7(約130℃以上の温度分布)による高温部を、西之島の3D地形図(2015/07/28)に
重ねています。
北に向かっていた溶岩流の高温部は、B7(3,4.7)まで後退、溶岩流の供給が止まって
いるか、溶岩トンネルになって高温部が見えなくなったと思われます。
座標(5.6,4.3)に高温部が見られます。溶岩トンネルの出口でしょうか?
※地形DATEは2015/07/28のもので、その後の溶岩流による拡大や浸食で現在の地形と
は異なります。
3D地形図は傾斜で溶岩流の流れる方向を把握するための参考として使っています。
2015/07/28の詳細な3D地形図は、「西之島 2015/07/28 3D立体地形図」で見ることが
出来ます。
図3、西之島の高温部(B10) 2015/10/07 夜間 Landsat8 3D立体図・交差法(左クリックで拡大)
B10(約85℃以下の温度分布)による高温部を、西之島の3D地形図(2015/07/28)に
重ねています。
北に向かっていた溶岩流の高温部は見えなくなりました。
北海岸まであと400mぐらいだったので残念(^_^;)
高温部はホルニト付近(4.2,3.7)で、緑~水色は止まった溶岩の余熱or溶岩トンネル?
図4、西之島 2015/10/07 夜間の熱・近赤外画像 Landsat8 (左クリックで拡大)
B10,11で見ると、陸地の方が海面より温度が低い?
晴れていると、下の図5のように海面の温度のほうが低いはずなのですが?
もしかするとブルーの部分に濃い雲があって、高温部の溶岩流が見えないだけ・・・
なんてことないですよね(^_^;)
図5、前回の、西之島 2015/09/25 昼間の熱・近赤外画像 Landsat8 (左クリックで拡大)
直近の観測データ(2015/09/25)と比較できるように載せました。
図6、西之島 2015/10/07 夜間の熱・近赤外画像・等温線処理 Landsat8 (左クリックで拡大)
BAND10,11の擬似等温線化で温度分布を見やすくしました。
注:1)西之島の昼間写真は、2015/09/25 Landsat8 のものです。
2)西之島輪郭線は、2015/09/16 海上保安庁HP を使用
3)各BANDの温度表示は大まかな目安で、正確なものではありません。
4)各BANDの温度カラー表示(コントラスト)は、海面=0~1(紫)、最大輝度=255(赤) に割り付けています。
(B10,11の海面は、陸域より温度が高いので、50前後になっています)
画像の出典:下記よりダウンロードした画像をもとに作成しています
1,Landsat8画像:Landsat-8 日本受信・即時公開サービス http://landsat8.geogrid.org/l8/index.php/ja/
”The source data was downloaded from AIST's Landsat-8 Data Immediate Release Site,
Japan(http://landsat8.geogrid.org/). Landsat 8 data courtesy of the U.S. Geological Survey.
2,3D地形図:国土地理院 HP http://www.gsi.go.jp/gyoumu/gyoumu41000.html
平成27年7月28日の「VRML」データをダウンロードして加工しています。
3,西之島の輪郭:海上保安庁HP 西之島 2015/09/16
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo18-2.htm