西之島、溶岩流が北に向かっています 2015/09/21 夜間 Landsat8
ホルニト付近から流れ出した溶岩流が、北に向かっています。
西之島の状態を熱分布から推測すると
1)ホルニト付近から流出した溶岩流が北に向かって、火口中央から600m先まで達した。
→ 北に延びるBAND7の高温部先端
2)火口にも高温部分が見られる。小規模噴火でマグマ溜りが出来ているのか?
→ BAND7 火口部の高温
3)地表に噴出している溶岩流の温度が高くなっている可能性がある。
→ 図3の解説を参照。
4)地熱の高い範囲が広がっている。溶岩が地表付近まで上昇しているのか?
→ BAND10の青色部
図1、西之島の高温部(B7) 2015/09/21 夜間 Landsat8 3D立体図・交差法(左クリックで拡大)
B7(約130℃以上の温度分布)による溶岩流の流れを、西之島の3D地形図
(2015/07/28)に重ねています。
※ 地形DATEは2015/07/28のもので、その後の溶岩流による拡大や浸食で現在の
地形とは異なります。
3D地形図は溶岩流の流れを把握するための参考として使っています。
2015/07/28の詳細な3D地形図は、「西之島 2015/07/28 3D立体地形図」で
見ることが出来ます。
図2、西之島の高温部(B10) 2015/09/21 夜間 Landsat8 3D立体図・交差法(左クリックで拡大)
B10(約85℃以下の温度分布)による溶岩流の流れを、西之島の3D地形図
(2015/07/28)に重ねています。
図3、西之島 2015/09/21 夜間の熱・近赤外画像 Landsat8 (左クリックで拡大)
今回と前回(09/12)の近赤外画像(BAND5,6,7)は今までの中で特に明るい。
32bitフロートを16bitに現像するとき、前々回までは露出量-15.5で行っていましたが、
-16.0まで下げないとハイライト(高温部)が飛んでしまいました。
Landsat8のデータ処理、気象条件に大きな変動がないなら、高温部の放射輝度が
上がっている、すなわち噴出している溶岩の温度が高くなっていることになります。
又は、溶岩の噴出量が多くて冷えにくくなり高温になっている可能性もあります。
図4、西之島 2015/09/21 夜間の熱・近赤外画像・等温線処理 Landsat8 (左クリックで拡大)
BAND10,11の擬似等温線化で温度分布を見やすくしました。
注:1)西之島の昼間写真は、2015/08/24 Landsat8 のものです。
2)西之島輪郭線は、2015/09/16 海上保安庁HP を使用
3)各BANDの温度表示は目安です。(放射輝度からの温度校正は出来ないので(^_^;))
4)各BANDの温度カラー表示(コントラスト)は、海面=0~1(紫)、最大輝度=255(赤)
に割り付けています。
5)今回は各図に、火口を中心とした250mメッシュを入れています。(精度は・・・(^_^;)
画像の出典:下記よりダウンロードした画像をもとに作成しています
1,Landsat8画像:Landsat-8 日本受信・即時公開サービス http://landsat8.geogrid.org/l8/index.php/ja/
”The source data was downloaded from AIST's Landsat-8 Data Immediate Release Site,
Japan(http://landsat8.geogrid.org/). Landsat 8 data courtesy of the U.S. Geological Survey.
2,3D地形図:国土地理院 HP http://www.gsi.go.jp/gyoumu/gyoumu41000.html
平成27年7月28日の「VRML」データをダウンロードして加工しています。
3,西之島の輪郭:海上保安庁HP 西之島 2015/09/16
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo18-2.htm
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