« 横バブルリング  2013/09/07,08 積丹・幌武意でダイビング | トップページ | 華麗なる泳ぎ 2013/09/14 積丹・美国でダイビング »

2013年9月16日 (月)

新潟~山形~富山の、3D海底地形図 (シリーズ20)

                                        (海底地形図の一覧表)

新潟~山形~富山の、3D海底地形図 (シリーズ20)

 今回の、「新潟~山形~富山」の3D海底地形図。
作ってみて、一番目を引いたのは【富山深海長谷】。
なんと海の底に、富山湾から北に向かって、『長大な河』がある!

 

 

1、新潟~山形~富山の、3D海底地形図(広域)

  (図1)新潟~山形~富山の、3D海底地形図
     3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)

Niigata_yamagata_toyama_3d_kaiteiti

 

 富山湾から始まり、佐渡島の西側を通って北に伸びる、長さ800Kmにもなる海底の
『長大な河』です。 (図の範囲外ですが、さらに北側に約500Kmあります)
素人目には、「昔陸だったころ出来た大きな川の跡?」に見えるのですが、成り立ちを
調べてみると、(私の理解するところによれば 

  「北アルプスから富山平野に流れこむ川によって運ばれた土砂が、富山湾の急斜面を
  下り落ちてそのまま1000mの深海へ流れ込んで土砂を含んだ海底流となり、800Km先
  まで流れて行く。
  その海底流によって運ばれた土砂が堆積していき平野状の平らな部分が出来る。
  積もった堆積物の上を今度は海底流の流れで削っていき、川のような地形が出来た。
  (陸上の川と平野に似た関係でしょうか?)」

 詳しいことはここで見ることが出来ます。

  GSJ (地質調査総合センター)「A12 富山深海長谷の地球化学」
  https://www.gsj.jp/researches/openfile/openfile2010/a12.html

 

※ 富山深海長谷の全体が見られるように、広域図を追加しました(2013/09/18追加)

  (図5)富山深海長谷の、3D海底地形図  
       3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)

       富山深海長谷の全景が入るように、N36-42,E136-140 の
      広域の日本海・3D海底地形図に範囲を広げました。

      拡大すると大きいので、上下にスクロールしてみて下さい

Toyamasinkaityoukoku_3d_1150

 

 川という定義が、「土砂を運んで流れていく水流」とすると、神通川(富山湾に流れ込む
一番長い川で120Km)から始まって富山深海長谷で終わる、総延長約920Kmの大河になり
ます!

 

 

  (図2)新潟~山形~富山の、3D海底地形図・回転モデル

 

 

 

     1、3D海底地形図は、0~360°まで、5秒ごとに10°回転します。
       見たい角度で一時停止してください。
     2、水深データは、JODC 500mメッシュ水深データを使用しています。
     3、水深(垂直方向)は、かなり誇張されています。
       水深は、等深線カラーを参照ください。
       (等深線カラーの間隔は200mです。)
     4、BGM:音楽素材『甘茶の音楽工房』さん「sakuramausora」

 

 

 

2、富山湾の3D海底地形図

  富山湾の拡大図です。

  (図3)富山湾の、3D海底地形図  3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)

Toyamawan_3d_kaiteitikei

 

 富山湾は大陸棚が無く、急勾配でいきなり深さ1000m以上の深海に落ち込んでいます。
この海底地形のおかげで、「富山湾は魚の宝庫」になっているようです。

    「富山湾は、大陸棚が狭く、沿岸から急激に深くなっているのが大きな特徴です。
    また、海底斜面は、深い谷(海底谷)が数多く刻まれた複雑な地形をしています。
    ~(中略)~富山湾の表層には、日本海側を北に流れる対馬暖流の一部が能登
    半島に沿って入り込み、この流れに沿って暖流系の魚が入ってきます。一方、
    水深300m以下に存在する日本海固有水(深層水)と呼ばれる海水は、常に水温
    が2度以下と冷たく、そこには冷水系の魚がすんでいます。このように富山湾は、
    暖流系と冷水系の両方の魚がすめる環境となっており、日本海に分布するとされる
    約800種のうち約500種の魚が泳ぐ、水産資源の宝庫となっています。
    (とやま観光ナビ、より引用)」

 

 

  (図4)富山湾の、3D海底地形図・回転モデル

 

 

 

     1、3D海底地形図は、0~360°まで、5秒ごとに10°回転します。
       見たい角度で一時停止してください。
     2、水深データは、JODC 500mメッシュ水深データを使用しています。
     3、水深(垂直方向)は、かなり誇張されています。
       水深は、等深線カラーを参照ください。
       (等深線カラーの間隔は200mです。)
     4、BGM:音楽素材『甘茶の音楽工房』さん「seishunnohibi」

**************  海底地形図について  ****************

  1、 作成した海底地形図は、私が趣味で作ったものです。データーの解釈間違い
     や計算ミスなどで、海底地形図のデーターが正しいものとは限りません。
     そのことを理解した上でご覧ください。
      

  2、 作成した図の垂直:水平比(水深)は実際よりかなり誇張されています。
     水深は、カラーチャートを参照ください。

  3、 作成した海底地形図に使用した地形データー。
      「日本海洋データセンター(JODC)」で公開している、「日本周辺海域の
     水深データを500mの間隔でメッシュ化したデータ」を使わせて頂きました。

****************************************************

 

にほんブログ村 科学ブログ 地学・地球科学へ

|

« 横バブルリング  2013/09/07,08 積丹・幌武意でダイビング | トップページ | 華麗なる泳ぎ 2013/09/14 積丹・美国でダイビング »

海底地形図」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 新潟~山形~富山の、3D海底地形図 (シリーズ20):

« 横バブルリング  2013/09/07,08 積丹・幌武意でダイビング | トップページ | 華麗なる泳ぎ 2013/09/14 積丹・美国でダイビング »