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2013年3月 8日 (金)

積丹半島付近の海底地形図

                                        (海底地形図の一覧表)

積丹半島付近の海底地形図

 いつもダイビングで潜っている積丹の海。

ダイビングをするポイントは、岸から百メートルも離れていない浅瀬です。
レクリエーショナルダイビングで潜ることのできる限界は水深40mまでなので、海岸から
遠く離れることはありません。  (普段は-20m前後で潜っています)

  ※ ファンダイビングは、ディープSPでも-40mまでで、その先はテクニカルダイビング
    (~約100m)や、作業ダイバー(潜水士)さん、海上自衛隊さん(水深450mを超える
     深深度潜水日本記録があるそうです) 。
     安全に40m以上潜水するには、呼吸に特殊ガスを使ったり、閉鎖回路型スクー
     バ式潜水器などが必要です。

     海上保安庁さんは、意外や意外。
     水深40m以上の潜水を実施してはならない規則 があるそうです。
    

で、私たちレジャーダイビングでは潜ることのできない、-40m以深の海の中はどうなって
いるんだろう?

映像は、しんかい6500などの調査船のビデオで私たちも見ることが出来ますが、地形は
どうなっているんだろう?

ダイビングポイントの先は、どれくらい行くと、どれくらい深いのか?

と、単純な好奇心から「海底地形図」を見たくて探してみたのですが、見つかりません。

          だから、作ってしまいました。

 せっかく作った地図なので、どうやったら見やすいのか、いろんな方法にチャレンジ
してみました

今回は、てんこ盛りです。

 

*****  海底地形図を見る前に  *****

  1、 作成した海底地形図は、私が趣味で作ったものです。データーの解釈間違い
     や計算ミスなどで、海底地形図のデーターが正しいものとは限りません。
     そのことを理解した上でご覧ください。
      

  2、 作成した図の垂直:水平比(水深)は実際よりかなり誇張されています。
      今回作成した「積丹近海の海底地形図」の範囲で最大深度は、1507m です

  3、 作成した海底地図に使用した地形データー(詳細は後記)。
      「日本海洋データセンター(JODC)」で公開している、「日本周辺海域の
     水深データを500mの間隔でメッシュ化したデータ」を使わせて頂きました。    
     水深データーの範囲:北緯43~44度、東経140~141度。

***********************************

 

 

① 3D立体図

  まずは、いつもの「裸眼立体写真(図)」を作ります。

   交差法と平行法を載せていますので、見やすい方で見てください。

 

(図1)積丹近海の海底地形図 3D立体写真・交差法 (左クリックで拡大)

Syakotan_kaitei_3d_c

 

 積丹の海底地形図を、ずーっと見続けていると、いろんなことが想像できて面白い。
(以下の感想は、私の勝手な想像なので、理論的な裏付けはありません。)

積丹半島の西側は起伏が大きく、積丹沖50Kmで1500mまで急に落ち込んでいます。
  (水深を示すカラーコードは、図5を参照。)
その先は南西方向に日本海の日本海盆(―3000m級)につながっています。
東側は、最大でも800~900mで平坦な部分が広い。この違いは?

積丹半島は、水中に延長した方向に起伏が続いています。
もとは一本につながっていたんでしょうか?
等高線はそのまま、浸食された地層の境目のように見えます。

積丹半島は、波の当たる海岸線の波打ち際より上に露出した部分のみが浸食されて、
浸食が奥に進んでも水面下の浅瀬部分は残っており、陸上部分だけが細くなっている
ように見えます。
それに比べ、海中の基礎部分(?)は浸食が遅いのだろうか? 太く残っています。

石狩湾は遠浅です。平野部なので地表表面の浸食が山岳部の積丹半島より進むのが
早くて遠浅になったのでしょうか?
それとも、石狩川から流れ込む泥や砂などの堆積物で埋まってしまったんでしょうか?

   ※ これらの感想は、数キロメートルのオーダーの物差しで、陸と海の中を
     シームレスに眺めていて、出てきたものばかり。なんか、楽し~い。

 あと、レクリエーショナルダイビングで潜れる範囲(-40m)は陸から100mも離れて
いないごく一部ですね。

 

(図2)積丹近海の海底地形図 3D立体写真・平行法 (左クリックで拡大)

Syakotan_kaitei_3d_p

 

 

②鳥瞰図(俯瞰図、3Dパノラマ)

 立体視が苦手な方もいるので、鳥瞰図も作りました。

 初めて作って見たので、どの角度から見たら効果的なのか難しいですね!

 

(図3)積丹半島近海の海底地形図(鳥瞰図-1)  (左クリックで拡大)

Syakotan_kaitei_3d_1


 

 

(図4)積丹半島近海の海底地形図(鳥瞰図-2)  (左クリックで拡大)

Syakotan_kaitei_3d_2

 

 

③海底の深さを示す、海底等高線図  (左クリックで拡大)

カラーコードが見分けにくいので、上の鳥瞰図と合わせて見ると判別できます。

 

(図5)積丹半島近海の海底地図(海底等高線) (左クリックで拡大)

Syakotan_kaitei_toukousen

 

 

④3D・回転モデル

   10度間隔で回転する、3D・回転モデルです。

  私は、(図1)の交差法が一番見やすいんですけれど、回転モデルはどうでしょうか?
 
 まだ、図や写真をクリックなどで左右に回転させる技が無いので、止められません
 ゆっくり見られないで、ゴメンナサイ。

(図6)3D・回転モデル (左クリックで拡大した図が回転します)

Syakotan_kaitei_3d

 

 

④ 最後に、今回作成した海底地形図は、JODCが公開しているデーターを活用して
  作ることが出来ました。
    日本海洋データセンター(JODC)に感謝いたします。

    日本海洋データセンター(JODC) http://www.jodc.go.jp/index_j.html

      使用データー: 500mメッシュ水深データ :  北緯43~44度、東経140~141度。

 

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